労働災害をビデオ学習で防止しよう!建設業と製造業の労働災害発生状況
労災防止のために様々な対策が取られていますが、建設業・製造業の事故は少なくありません。こちらでは、建設業・製造業における労災の基本的な知識として、現状と事故事例、防止対策についてご紹介します。
労働災害対策用教育ビデオをお求めの方は、ぜひ参考になさってください。
建設業における労災の基本的な知識
建設業では、高所作業や重機の使用が切り離せないため、多くの会社が徹底した安全管理を行っています。それでも起こってしまうのが労働災害であり、現状ではまだまだ事故をゼロにすることができていない状況です。こちらでは、建設業における労働災害の事例と防止対策についてご紹介します。
現状と事故の事例について
近年の建設業における労働災害事故数は、年間でおおよそ12,000件にも上ります。
その内、死傷事故に関する内訳としては圧倒的に墜落・転落事故が多く、はさまれ・巻き込まれ、転倒、飛来・落下、切れ・こすれ、衝突と続きます。
死亡災害の数は減少傾向にありますが、事故内容によって死亡災害が増えているもの、あまり変化のないものがあります。では、実際にどのようなケースがあるのかご紹介しましょう。
墜落・転落
建設業での死傷事故でもっとも多いのが高いところからの落下です。
- トラックの荷台で作業中、荷崩れし作業員が落下した
- 足場の上で荷物を受け渡し中にバランスを崩し落下した
なども含まれます。
崩壊・倒壊
工事中の建物の倒壊や、掘削時に溝が崩壊するなどで作業員が巻き込まれることです。
- 民家を解体していて、突然壁面が崩壊した
- 狭いところでブロックを積んでいて倒壊した
などがあります。
交通事故
建材などの輸送時に交通事故を起こす、道路で作業をしていて交通事故に巻き込まれることです。
- 橋梁改良工事の現場で一般車にはねられた
- 作業員の送迎中に事故を起こした
などの事例もあります。
衝突
建設現場では多くの重機を扱うため、衝突事故にも注意が必要です。
- 木の伐採方向を誤ったため木が倒れてきた
- 大型重機の稼働枠内で作業をしていたため激突した
などがあります。
飛来・落下
建設現場では、重機や道具の落下や飛来も事故に繋がります。
- 吊り上げ移動していた建材が落下してきた
- 足場の上層から道具が落ちてきた
などが含まれます。
はさまれ・巻き込まれ
機械や自動車で作業する時に起こりやすいです。
- ドリルに指を巻き込まれる
- バックしてきた車と壁に挟まれる
などの事例もあります。
防止対策
労働災害を防止するには、どのような対策が必要でしょうか。建設業では、「墜落・転落災害」「建設機械・クレーン等の災害」「倒壊・崩壊災害」が三大災害と呼ばれ、全体の7割ほどを締めます。
とにかく安全管理が重要になるため、以下の対策は充分にとれているか確認しましょう。
安全設備は充分か
建設業の三大災害の中でも突出しているのが、墜落・転落災害です。
建設現場では不注意などによるニューマンエラーが起こりやすいため、注意力だけで安全を守るのではなく、いざという時のために安全設備を整えましょう。
- 墜落制止用器具
- 墜落防止ネット
- リミット装置
- 墜落防止手すり
など。
またこれらは、充分に固定されているか、正しく利用されているか、しっかり確認しましょう。
安全教育の徹底
安全設備の導入は大切ですが、まずは、不注意を減らし正しい行動を取ることです。そのためには、多くの安全教育が必要になります。「このくらい分かっているだろう」「そんなことは起こらないだろう」と考えるのではなく、頻繁に学び確認をしましょう。
また、安全教育を徹底するには、よい教材で効率よく学ぶことも重要です。特に安全教育ビデオは文章で読むよりも分かりやすく、飽きずに学ぶことができます。なかでもZIKOZEROのビデオはCGを駆使することで、よりリアルな体験が可能です。実際の事例をもとにした豊富な内容を自由にお選びいただけますので、安全教育ビデオや動画をお求めの方は、ぜひご活用ください。
ストレスマネジメント
近年、建設業界でも過重労働やストレスによる精神的な労働災害が増えています。労働時間の長さや休日の少なさの他、危険と隣り合わせの作業は精神的な負担にもなります。
そのため、
- 無記名でのストレスチェック
- 「健康KY」でのスクリーニング
などを実施し、現場全体の様子や作業員それぞれの状況をチェックしましょう。
製造業における労災の基本的な知識
製造業も、建設業同様労働災害が起こりやすい業種です。こちらでは、製造業で起こる労働災害の事例と発生状況と、知っておきたい防止対策についてご紹介します。製造業の安全対策についてお考え方や作業員の方はぜひ参考になさってください。
事故の発生状況や現状について
製造業は機械に近い仕事が多いため、労働災害も起こりやすいです。近年、減少傾向にあった労働災害ですが、死者数だけをみると増加しています。
製造業の労働災害事例を種類別に分けると、「はさまれ・巻き込まれ」が多く、次に「転倒」があります。では、実際にはどのような事例があるのかご紹介しましょう。
はさまれ・巻き込まれ事例
- ベアリング部品の作業時に、コンベアのストッパーが降りなくなったため、手動に切り替えることに。その際、人力でストッパーを押し下げたため、プッシャーが動き出してしまい頭を挟まれた。
- 素材を混ぜる混合機の清掃を一人で行っていた。機械室で故障ランプが表示されたため現場を確認すると、作業員の両脚と左腕が巻き込まれていた。
- 工場内でコンクリート構造物の内側と外側から作業員がそれぞれ補修作業を行っていたが、コンクリート構造物が倒れたため、外側の作業員の腹部が挟まれ死亡した。
- コンクリートブロックをフォークリフトで積み上げて均すために、型枠へ足を掛けた際に型枠が倒れて挟まれた。
墜落事例
- 移動はしごを使用中にはしご転位してしまい、墜落した。
- 上階に上り作業をしていたら、バランスを崩し転落した。
- 工場内の階段を利用していた際、側面から落ちた。
- ラックの上でダンボールの積み替えを手作業で行っていたところ、手が滑ったためバランスを崩し、ラックから墜落した。
激突され事例
廃材の切断作業を行っていた際、切断しきれていない廃材を同僚が機械で掴み旋回したため、近くにいた作業員に激突した。
製造業では、ほんの小さな不注意やミスが大きな労働災害に繋がってしまいます。上記の他、様々な事例については、安全対策ビデオなどを参考にしましょう。
防止対策
製造業といえば工場作業が多いですが、工場内にも様々な危険が潜んでいます。ルールを守ることで多くの労働災害は回避できるため、防止対策を徹底し、安全環境を整えましょう。
機械や設備のメンテナンスを!
製造業の現場では、多くの工場機械や電気設備を利用します。作業員がいくら気をつけていても、これらの保守やメンテナンスができていなければ突然不具合が生じ、大きな事故を起こしかねません。
また、感電や火災にも繋がるため、「昨日まで問題なく動いていたから今日も大丈夫」と楽観視するのではなく、消耗品の交換やリストに沿った点検などを必ず実行しましょう。
転倒災害を防止しよう
製造業の労働災害に多い「転倒」を防止するには、以下の4つを心掛けましょう。
- 整理
不要品は放置せず、処分しましょう。
エリアごとの責任者を決め、不要品かどうかの判断を定期的に行いましょう。 - 整頓
必要なものが必要な時に利用できるよう、分かりやすく整えましょう。
置くものの種類や数、場所なども把握し、管理をする責任者を決めましょう。 - 清掃
衣服や身の回りはもちろん、床や廊下のゴミは取り除きましょう。
作業スペースが濡れていると転倒しやすくなります。 - 清潔
整理・整頓・清掃を日常的に繰り返すことで、清潔は保たれます。安全で快適な職場環境のためにも継続しましょう。
ビデオを使った安全教育で意識を高めよう
事故を防止するには、一人ひとりの意識を高めること、継続的に安全教育を行うことが大切です。リアリティがあり分かりやすいビデオ学習なら、リアルなCG動画で危険意識が高まりヒヤリハット防止にも繋がります。
安全教育は新人だけでなくベテラン作業員や管理者にも必要です。従業員全員の安全意識を高めるためにも、安全教育にはビデオ学習を取り入れましょう。